世界遺産:七色の丘は激烈に美しかった
アルゼンチン北部の世界遺産フフイ渓谷を転々とし、ボリビアとの国境の町:ラ・キアカに到着したのは、その日の夕方6時半でした。
ラ・キアカのバス停から国境までは1km程歩かなければなりません。
標高3600m以上のこの町で重い荷物を背負って歩くのは、かなりの重労働。
空気が薄くて、すぐにハァハァと息切れします。
たったの1kmなのに、その距離の遠いこと。。。。
そして国境に着いたのが夕方7時過ぎ。
アルゼンチンの出国は至って簡単で係官もニコヤカ。
「日本人? カンフー! はいはいOK、ニイハオ!」
なんか間違ってますが、まあ良し。
建物裏の30mほどの橋を徒歩で渡り、ボリビア入国。
ボリビアは入国カード要記入なので、係員に「入国の紙を頂戴」と言いました。
すると「どこの国の人?」と聞いてきたので、「日本」と答えると「ちょっと待て」と誰かを呼びに行きました。
少しして2人の係員が来て、なにやら話し合ってます。
で、スペイン語で早口でなにやら捲くし立ててきますが、意味が全然理解出来ません。
彼らが指差した窓口の中に張ってあった政府から国境へのお達しの用紙を見てやっと分かりました。
スペイン語なので半分ほど理解不明でしたが、どうやら「今年の1月20日から韓国人、中国人、日本人の入国は下記の条件を求めよ」とのこと。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
1.出国用の"航空券"の所持
2.黄熱病の"国際証明書"の所持
3.クレジットカードの所持
4.宿泊先の予約を何か証明するもの
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
なんで韓国人と中国人と日本人だけ???
被害妄想かもしれませんが、何か悪意を感じます。
3行目に韓国人、日本人、中国人の表記が書いてあります。その下が条件。
宿泊先の予約は無くてもOKでしたが、1〜3は必須で早く出せと言ってきます。
その他にもいくつも条件は書いてあったのですが、それらは何も言われませんでした。
黄熱病の国際証明書とクレジットカードは持っていましたが、もちろん"出国用の航空券"なんて持ってません。
というか、殆どの旅行者は"ボリビア出国用航空券"など持っていないに違いありません。
「バスで他国に抜ける」と言ってもダメ。」
「じゃあ、ウユニ湖のツアーでチリに抜ける。」と言ってもダメ。
とにかく航空券が必要なようです。
もめてる我々を横目にカナダ人パッカーはサクッと入国。
もちろん彼らは出国用の航空券も黄熱病もクレジットカードも提出無し。
うーん、間違いなくアジア人の入国に対する"悪意"を感じます。
「航空券を出せ!」と偉そうに言われても無いものは無い。
パラグアイから一緒に旅行中の
"ゆにぷろ夫婦" は、"世界一周券"を持っているので、試しにペルーから中米に飛ぶチケットを見せてみました。
そしたら「OK!」。。。。なんじゃそりゃ!
結局、出国用のチケットじゃなくても、近隣国からどこかへ飛ぶチケットを持っていればいいのね、意味不明。
しかし、航空券を一切持ってない僕らには入国許可が出ない。
というか入国カード自体をくれません。
「とにかく航空券だ、なければ通さん!」という係官。
国境の誰も英語を理解しなかったので、ネット屋で"英語"の偽eチケットを印刷して持ってくれば入国は可能だろうと思い、「じゃあ、ネットで航空券を買ってくるから、インターネット屋はどこにありますか?」と聞くと、ボリビア側を指して「あっち」という。
「え?ネット屋行くのにスタンプ無しで入国して良いの???」
「OK!」と係官。
もう適当すぎて意味が分かりません。
航空券がなければ国境を通さないんじゃなかったの?
アルゼンチン側だと、戻るのが大変だったので適当で助かりましたが。。。
しかし、これって密入国状態。
ウロウロしているときにパストートチェックでもされると面倒です。
ま、町中でパスポートチェックする働き者なんて居ないけどね。
で、さくっと密入国してネット屋で早速偽造作業開始。
偽造と言っても、正規の航空会社のホームページで予約だけ入れて(金額は発生しない)、その予約画面を印刷して持っていくというもの。
英語が分かればすぐに仮予約とバレるけど、その記述以外は全て本物のeチケットと同じもの。
さっきのボリビアの国境なら大丈夫!なんたって、どいつもこいつもアホばかり。
作業は単純でも、ネットが激烈に遅くて、結局1時間以上掛かってようやく予約終了しました。
他なら5分と掛からない作業なのにね。。。
そしてお会計。
手元には100ボリ札しかなかったので、それを出すとおつりがないと言ってくる。
あー忘れてた。ボリビアは発展途上国にありがちな"おつりがない"国だった。。。
日本で言うと100円のお菓子を買うのに1000円札を出した感じ。
それでもおつりが出てこない。
結局アルゼンチンペソで支払いすることにしたのだけど、当然余計にお金を取られる。。。
で、急いで国境に戻ると既に入国していた
"ゆにぷろ夫婦" が僕らを待ってくれていました。
すみません、僕らのせいで迷惑かけて。
というか、なんつうことをしてくれるんだ、ボリビアめっ!
国境に戻ったら、国境が閉まる直前でした。
もう少し遅れたら入国処理が翌日になるところで危ない、危ない。
そして再び入国管理室。
予想通り、誰も仮予約のチケットと分からずでサクッと入国できました。
アホばっかりで大助かり。
しかし、他の旅行者はどうしてるんでしょ?
最近は世界一周券持ってる人が多いので大丈夫なのかなぁ??
ボリビア入国の際はご注意あれ。
【後日談】
気になったので外務省のホームページを調べるも、ボリビア入国の際の条件が変わったことがどこにもありませんでした。
なので、ラ・パスの日本大使館に今回の事を報告しに行きました。
「韓国と中国と日本の3カ国民のみ、こんな事になっているが知ってるの?」と僕。
担当官は「ボリビアから何も報告が来ていないので知りませんでした。」とのこと。
国境で係官に怒られながらもデジカメで撮影した"政府からのお達しの用紙"の画像を見せると細かく書き写していました。
この後、改善されることを祈ってます。
【 そして更に 】
日本付けで2月6日に日本政府はボリビアに対して6億7600万円もの大金を限度とする無償資金協力することに合意しています。
ボリビア共和国に対する無償資金協力3案件に関する交換公文署名式について
こんなのアホか!
ボリビアでケチャップ強盗や首絞め強盗されるのはアジア人ばかり。
国境でも韓国人、中国人、日本人だけに変な規制を作っているし、そんなボリビアに対してナゼに無償資金協力する必要があるのか。
"資源外交の観点から重要"というが、そんなの嘘、嘘。
ボリビアはヨーロッパ様様で日本に対してなんて適当です。
ま、お金を出してくれれば誰でも良いのでしょうけれど。。。
「ノン・プロジェクト無償資金協力(供与額6億円)」とありますが、これは今は計画がないが、今後出てくる計画に対して精査の上6億までのお金をあげますというものでしょう。
こんなこと、日本国民の誰も知らないだろうし、僕だってモチロン知らなかったけれど、ボリビアに対して無駄なお金を使いすぎ。
ボリビア国民だって、日本がこんな金額を無償資金協力することを誰も知らないでしょう。
というか、きっと理解できません。
なぜなら南米一の最貧国でアホばかりだから。
これで、外務省のホームページにボリビア入国の際の条件変更が記載されなかったら、ボリビアに関して言えば税金は無駄に使われているだけですなぁ。
というか、1月20日からの入国条件の変更を却下くらいさせろ。
それが出来なきゃ、ボリビアの日本外交官もアホばかりだ。
頼むよ、田中和夫駐ボリビア国大使。
あんたが無駄金の張本人じゃないことを祈る。
久々のブログはグチばかりになってしまったのでした。
ボリビア、ウゼー。
世界一周新婚旅行、そろそろ2年
コイタビ。ホームページもご覧ください。
コイタビ。⇒世界一周☆濃い旅、恋の旅!