交通事故に遭いました : 2008.02.08 Friday
といっても大した事故ではないですが。
イエメン時間の2月7日の午後2時40分頃、市場で車とぶつかりました。
今はもう痛みもなくて走れるほど元気なのですが、ぶつかった時は膝に激痛が走って歩けませんでした。
今回はダラダラと長いですが、そのお話。
あまりにムカついたのでHPの更新よりもブログを優先であります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
野菜市場を歩いていると、狭い道に強引に入ってきた車が一台。
避けるも遅く、左足の膝にぶつかりました。
ぶつかった瞬間、膝が逆に曲がり激痛。
車はそのまま進もうとするも人ごみで進めずで止まった車の運転手と助手席の男に日本語で「お前ぶつかったぞ!足がメッチャ痛い、病院、病院!ホスピタル!」と怒鳴りまくりました。
すると周りに人々が大集合。
運転手は笑って済まそうとするので大声で「ポリース!」と言うと、他のイエメン人が運転手と何やら話して「車に乗れ」との事。
運転手が病院に連れて行くようです。
一緒にいた"さっちゃん"が咄嗟に同乗してくれました。
(ひろみんは、たまたま宿で留守番)
が、100m程進んで車を止め「OK、OK、ハラス(終了の意味)」と言って逃げようとします。
再度「ポリース!」と怒ると、焦って"ちょっと待て"のジェスチャー。
どこへ行くのか車内から見ていると、なんと、この状況で"カート"を買いに行ったのでした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
"カート"とは大量に口に含み継続して噛んでいると覚醒する葉っぱでイエメン人はこれが大好き。
アラーの教えでお酒がNGなので、その代わりにカートで楽しく酔う(というか覚醒する)のです。
お隣のサウジアラビアでは麻薬として禁止されているものです。
イエメンでは警察や軍隊でも職務中にやっている。
イエメンはカート無しでは生きられないダメ人間だらけ。
カートがある限り、イエメンの発展はないでしょう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夕方前頃には、殆どのイエメン人(男)は、大量のカートを"ほっぺた"に含み、こぶとり爺さんのような顔になっており、そしてハイテンション。
日本だと、車をぶつけた後に酒屋にウイスキーを買いに行くような感じでしょうか。
久々に心の底から呆れました。
さっちゃんがカートを買いに行った運転手を呼びにいってくれて、やっと戻ってきましたが、オヤジはカートを買ってニヤニヤしています。
運転手に「ホスピタル!ホスピタル!」と怒鳴り、やっと車は病院へ。
しかし車中でこちらを心配する様子はなく、助手席の男と笑いながら運転。
怒りで頭の血管が切れそうでした。
車を降りる時に「病院のお金はあなたが払うんだよ」とジェスチャーを交え説明すると助手席の男が降りて一緒についてきました。
実はこの時点でもう足は大して痛くなかったのですが、わざと足を引きずり男の肩を借りつつしっかり捕まえて病院に入りました。
念のために運転手と助手席の男、それに車の写真撮影。
そして車はそのままどこかに。
病院に入って直ぐに診察。
英語が話せる先生が来たので状況を説明し、最後に「お金は彼が払うので彼に請求してくれ。」と言うと「分かった。問題ない。」と先生。
そして触診しつつ診察開始。
その時、助手席の男が電話を掛けるジェスチャーして外へ出て行きました。
怪しいと思ったさっちゃんがとっさに後を追っかました。
触診が終わり、レントゲン撮るからと部屋を移動しました。
レントゲン室に入ると、後ろから「あいつ、逃げてった!くやしい!」と怒りながらさっちゃんが戻ってきました。
話を聞くと、男は病院を出るや走り出し、通りかかったバイクに乗って逃亡。
「待てー!」と叫びつつ追っかけるさっちゃん。
それを聞き、逃げる男を止めようとした人達が居たものの、うまく逃げていったようです。
追っかけるなんてスゴイよ、さっちゃん。
追っかけてくれて、ありがとう。
新たな危害が無くて良かったです。
で、先生に「彼は逃げたけど、車と顔の写真撮っているよ。」というと、「OK. Good!ポリスを呼ぼう。支払いは心配するな。」と言ってくれました。
安心して膝の正面と横からレントゲンを取り、再度診察室へ。
直ぐに恰幅のよい警官が現れ、調書を取り始めました。
英語が通じないので他のスタッフが通訳。
デジカメを見せると「OK!Good!」と車の番号を控える警官。
これで彼らに何かしらの罰があるはずです。
逃げた天罰が下りますように!!
その後、先生が現れて「骨には一切異常なし。筋を痛めたようだ。1週間で治るから心配ない。」との事。
帰る頃には痛みも無くなり(病院では痛いふりをし続けましたが)、骨に異常もないしもう安心。
宿に送ってもらう途中で車を降りて、スーパーで買い物して歩いて帰りましたとさ。
ああ、やれやれ。
●余談:これぞイエメンの病院だ!
病院内を観察し、いくつか面白いことを発見したので書き留めます。
・大きな病院なのに普通に停電。手術中とかどうするんでしょ?
・患者が居ても泡だらけのモップで床掃除。床が泡泡で滑りまくり。
・病院内は"カート"持ち込み禁止。(入口で預ける)
極めつけは、
・看護婦さんの格好は薄いブルーのナース服。
しかし顔は黒い布で覆って目のみ見える状態。(イスラム教)
見た目が怖いです、超怖い。
「まるで天使のようだ」ではなく「まるで地獄からの使者だ」が正解。
イエメン時間の2月7日の午後2時40分頃、市場で車とぶつかりました。
今はもう痛みもなくて走れるほど元気なのですが、ぶつかった時は膝に激痛が走って歩けませんでした。
今回はダラダラと長いですが、そのお話。
あまりにムカついたのでHPの更新よりもブログを優先であります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
野菜市場を歩いていると、狭い道に強引に入ってきた車が一台。
避けるも遅く、左足の膝にぶつかりました。
ぶつかった瞬間、膝が逆に曲がり激痛。
車はそのまま進もうとするも人ごみで進めずで止まった車の運転手と助手席の男に日本語で「お前ぶつかったぞ!足がメッチャ痛い、病院、病院!ホスピタル!」と怒鳴りまくりました。
すると周りに人々が大集合。
運転手は笑って済まそうとするので大声で「ポリース!」と言うと、他のイエメン人が運転手と何やら話して「車に乗れ」との事。
運転手が病院に連れて行くようです。
一緒にいた"さっちゃん"が咄嗟に同乗してくれました。
(ひろみんは、たまたま宿で留守番)
が、100m程進んで車を止め「OK、OK、ハラス(終了の意味)」と言って逃げようとします。
再度「ポリース!」と怒ると、焦って"ちょっと待て"のジェスチャー。
どこへ行くのか車内から見ていると、なんと、この状況で"カート"を買いに行ったのでした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
"カート"とは大量に口に含み継続して噛んでいると覚醒する葉っぱでイエメン人はこれが大好き。
アラーの教えでお酒がNGなので、その代わりにカートで楽しく酔う(というか覚醒する)のです。
お隣のサウジアラビアでは麻薬として禁止されているものです。
イエメンでは警察や軍隊でも職務中にやっている。
イエメンはカート無しでは生きられないダメ人間だらけ。
カートがある限り、イエメンの発展はないでしょう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夕方前頃には、殆どのイエメン人(男)は、大量のカートを"ほっぺた"に含み、こぶとり爺さんのような顔になっており、そしてハイテンション。
日本だと、車をぶつけた後に酒屋にウイスキーを買いに行くような感じでしょうか。
久々に心の底から呆れました。
さっちゃんがカートを買いに行った運転手を呼びにいってくれて、やっと戻ってきましたが、オヤジはカートを買ってニヤニヤしています。
運転手に「ホスピタル!ホスピタル!」と怒鳴り、やっと車は病院へ。
しかし車中でこちらを心配する様子はなく、助手席の男と笑いながら運転。
怒りで頭の血管が切れそうでした。
車を降りる時に「病院のお金はあなたが払うんだよ」とジェスチャーを交え説明すると助手席の男が降りて一緒についてきました。
実はこの時点でもう足は大して痛くなかったのですが、わざと足を引きずり男の肩を借りつつしっかり捕まえて病院に入りました。
念のために運転手と助手席の男、それに車の写真撮影。
そして車はそのままどこかに。
病院に入って直ぐに診察。
英語が話せる先生が来たので状況を説明し、最後に「お金は彼が払うので彼に請求してくれ。」と言うと「分かった。問題ない。」と先生。
そして触診しつつ診察開始。
その時、助手席の男が電話を掛けるジェスチャーして外へ出て行きました。
怪しいと思ったさっちゃんがとっさに後を追っかました。
触診が終わり、レントゲン撮るからと部屋を移動しました。
レントゲン室に入ると、後ろから「あいつ、逃げてった!くやしい!」と怒りながらさっちゃんが戻ってきました。
話を聞くと、男は病院を出るや走り出し、通りかかったバイクに乗って逃亡。
「待てー!」と叫びつつ追っかけるさっちゃん。
それを聞き、逃げる男を止めようとした人達が居たものの、うまく逃げていったようです。
追っかけるなんてスゴイよ、さっちゃん。
追っかけてくれて、ありがとう。
新たな危害が無くて良かったです。
で、先生に「彼は逃げたけど、車と顔の写真撮っているよ。」というと、「OK. Good!ポリスを呼ぼう。支払いは心配するな。」と言ってくれました。
安心して膝の正面と横からレントゲンを取り、再度診察室へ。
直ぐに恰幅のよい警官が現れ、調書を取り始めました。
英語が通じないので他のスタッフが通訳。
デジカメを見せると「OK!Good!」と車の番号を控える警官。
これで彼らに何かしらの罰があるはずです。
逃げた天罰が下りますように!!
その後、先生が現れて「骨には一切異常なし。筋を痛めたようだ。1週間で治るから心配ない。」との事。
帰る頃には痛みも無くなり(病院では痛いふりをし続けましたが)、骨に異常もないしもう安心。
宿に送ってもらう途中で車を降りて、スーパーで買い物して歩いて帰りましたとさ。
ああ、やれやれ。
●余談:これぞイエメンの病院だ!
病院内を観察し、いくつか面白いことを発見したので書き留めます。
・大きな病院なのに普通に停電。手術中とかどうするんでしょ?
・患者が居ても泡だらけのモップで床掃除。床が泡泡で滑りまくり。
・病院内は"カート"持ち込み禁止。(入口で預ける)
極めつけは、
・看護婦さんの格好は薄いブルーのナース服。
しかし顔は黒い布で覆って目のみ見える状態。(イスラム教)
見た目が怖いです、超怖い。
「まるで天使のようだ」ではなく「まるで地獄からの使者だ」が正解。
- 2008.02.08 Friday
- イエメン
- 03:19
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